彼と私の優先順位
そんな毎日の中、季節は巡って。
私達は高校二年生になった。
私と奏くんは同じクラスで。
亜衣と慧は同じクラスになった。
クラスが離れた、とはいっても隣のクラスなので、体育などの合同授業は同じだった。
亜衣と奏くんは相変わらず仲良く付き合っていて。
私達は変わらず、一緒に下校していた。
私達が通う南丘高校は奈良市内にあって。
最寄り駅の学園前駅からバスで十分程の距離だ。
亜衣と私は学園前駅から自宅へと向かうバスに乗り換える。
奏くんと慧は学園前駅から電車で通学している。
梅雨入りを迎えて、ジメジメした空気が漂うある日。
朝から降っている雨は、飽きることなく降り続いていた。
六月に入り、使われ出したエアコンの空調が何故か今日は強すぎて、教室内は寒いくらいに冷えていた。
「あのさ、明日から二週間くらい先に帰って」
いつものように私を迎えに来てくれた慧が、唐突に言った。
亜衣は部活、奏くんは委員会で今日は一緒に帰宅できないことになっていた。
「……え?
どうしたの、何か用事?」
慧の言葉に戸惑う私。
明日は一緒に帰れない、とか。
短期的なものは今までも何度かあったけれど。
二週間以上といった長い期間はなくて。
何かあったのか、と心配になる。
私達は高校二年生になった。
私と奏くんは同じクラスで。
亜衣と慧は同じクラスになった。
クラスが離れた、とはいっても隣のクラスなので、体育などの合同授業は同じだった。
亜衣と奏くんは相変わらず仲良く付き合っていて。
私達は変わらず、一緒に下校していた。
私達が通う南丘高校は奈良市内にあって。
最寄り駅の学園前駅からバスで十分程の距離だ。
亜衣と私は学園前駅から自宅へと向かうバスに乗り換える。
奏くんと慧は学園前駅から電車で通学している。
梅雨入りを迎えて、ジメジメした空気が漂うある日。
朝から降っている雨は、飽きることなく降り続いていた。
六月に入り、使われ出したエアコンの空調が何故か今日は強すぎて、教室内は寒いくらいに冷えていた。
「あのさ、明日から二週間くらい先に帰って」
いつものように私を迎えに来てくれた慧が、唐突に言った。
亜衣は部活、奏くんは委員会で今日は一緒に帰宅できないことになっていた。
「……え?
どうしたの、何か用事?」
慧の言葉に戸惑う私。
明日は一緒に帰れない、とか。
短期的なものは今までも何度かあったけれど。
二週間以上といった長い期間はなくて。
何かあったのか、と心配になる。