あの日から、ずっと……
「泰知兄ちゃん、明かり点けないと……」
「いいよ…… このままで……」
暗闇の中、うっすらと泰知の人影を感じる……
私は、スマホのライトを点ける事を諦め、手の力を緩めた……
手を握る泰知の力が強くなる…
「ねぇ…… 泰知兄ちゃん、覚えてる? 私に言った事……」
「何を……」
「だから…… 私、帰ってきたの……」
私は、胸の中の苦しさを吐き出すように、不安いっぱいで呟いた……
「ああ…… 『大きくなったら……… ここに帰ってきて……』ずっと、待っていた……」
泰知の手に、グイッと引っ張られ泰知の胸の中に、すぽりと顔がうずまった。
「本当に……」
「ウソなんてついてどうするんだ?」
「だって…… 泰知兄ちゃん、カッコよくて…… エリートとか言われていて、私より、綺麗な人達がいっぱいて…… 」
「バカだな…… 俺はずっと、芽衣を待っていた…… 芽衣が帰ってきた時に、がっかりさせないように必死で頑張ってきた…… どんな女だって目に入らない…… 芽衣だけしか…… ずっと……」
「私…… ずっと、ずっと…… 早く、大人になりたいって……」
「芽衣の方こそ、綺麗になっちまって、焦ったぞ…… 会社の男達が、芽衣見てザワつきだして…… それと、井口には俺が断っておいたから!」
「えっ。どうして知ってるの? 」
「上原主任に芽衣が井口と飯食ってたって聞いて、めっちゃ腹立った。さっき、事業部に芽衣を迎えに行ったら、井口も迎えに来ていたから、芽衣は俺と帰るからって丁重に断ってやったぞ!」
泰知の腕にギュッと抱きしめられるが、まだ夢のようで信じられらない……
泰知の手が頬に触れ、暗闇の中唇が近付くのが分かった……
重なった唇が、角度を変え泰知の舌が口の中に入ってくる……
「もう、待てないんだけど……」
耳もとで囁くと、泰知の手が背中をなでた……
唇が首筋に降りてきて、ゆっくりと胸へと降りてくる……
「あの…… 私…… 始めてで……」
「良かった……」
泰知は、もう一度、私を強く抱きしめた……
泰知の手は、優しく、大切な物に触れるように、私の体の中へと入って来た。
「大丈夫……」
泰知の甘く優しい声に、体を任せる……
暗闇の中、激しい風の音とともに、自分でも、よく分からない声が上がってしまう……
「うっ…… 泰知兄ちゃん……」
「兄ちゃんじゃないよ……」
「タ・イ・チ……」
泰知と私の体が重なった……
その時、消えていた明かりがチカチカと光りだした。
起き上がった泰知の前に、私の胸がさらけ出された……
「本当に…… 綺麗になっちまって……」
「ちょ、ちょと恥ずかしいよ……」
慌てて胸を隠そうとする手を掴み、泰知はじっと私の、体を見つめた……
「もう、絶対、どこへも行くなよ…… 俺のそばにずっと居ろよ……」
「うん…… 泰知も…… 私だけがいい……」
「分かってる……」
泰知の熱い唇が、私の唇に重なった……
「いいよ…… このままで……」
暗闇の中、うっすらと泰知の人影を感じる……
私は、スマホのライトを点ける事を諦め、手の力を緩めた……
手を握る泰知の力が強くなる…
「ねぇ…… 泰知兄ちゃん、覚えてる? 私に言った事……」
「何を……」
「だから…… 私、帰ってきたの……」
私は、胸の中の苦しさを吐き出すように、不安いっぱいで呟いた……
「ああ…… 『大きくなったら……… ここに帰ってきて……』ずっと、待っていた……」
泰知の手に、グイッと引っ張られ泰知の胸の中に、すぽりと顔がうずまった。
「本当に……」
「ウソなんてついてどうするんだ?」
「だって…… 泰知兄ちゃん、カッコよくて…… エリートとか言われていて、私より、綺麗な人達がいっぱいて…… 」
「バカだな…… 俺はずっと、芽衣を待っていた…… 芽衣が帰ってきた時に、がっかりさせないように必死で頑張ってきた…… どんな女だって目に入らない…… 芽衣だけしか…… ずっと……」
「私…… ずっと、ずっと…… 早く、大人になりたいって……」
「芽衣の方こそ、綺麗になっちまって、焦ったぞ…… 会社の男達が、芽衣見てザワつきだして…… それと、井口には俺が断っておいたから!」
「えっ。どうして知ってるの? 」
「上原主任に芽衣が井口と飯食ってたって聞いて、めっちゃ腹立った。さっき、事業部に芽衣を迎えに行ったら、井口も迎えに来ていたから、芽衣は俺と帰るからって丁重に断ってやったぞ!」
泰知の腕にギュッと抱きしめられるが、まだ夢のようで信じられらない……
泰知の手が頬に触れ、暗闇の中唇が近付くのが分かった……
重なった唇が、角度を変え泰知の舌が口の中に入ってくる……
「もう、待てないんだけど……」
耳もとで囁くと、泰知の手が背中をなでた……
唇が首筋に降りてきて、ゆっくりと胸へと降りてくる……
「あの…… 私…… 始めてで……」
「良かった……」
泰知は、もう一度、私を強く抱きしめた……
泰知の手は、優しく、大切な物に触れるように、私の体の中へと入って来た。
「大丈夫……」
泰知の甘く優しい声に、体を任せる……
暗闇の中、激しい風の音とともに、自分でも、よく分からない声が上がってしまう……
「うっ…… 泰知兄ちゃん……」
「兄ちゃんじゃないよ……」
「タ・イ・チ……」
泰知と私の体が重なった……
その時、消えていた明かりがチカチカと光りだした。
起き上がった泰知の前に、私の胸がさらけ出された……
「本当に…… 綺麗になっちまって……」
「ちょ、ちょと恥ずかしいよ……」
慌てて胸を隠そうとする手を掴み、泰知はじっと私の、体を見つめた……
「もう、絶対、どこへも行くなよ…… 俺のそばにずっと居ろよ……」
「うん…… 泰知も…… 私だけがいい……」
「分かってる……」
泰知の熱い唇が、私の唇に重なった……