ヒトツバタゴ


迷惑ね...




あなた達に現在進行形でかけられてますけどね





彼女たちを見る目を細めると、怒鳴った方も少し怯む




ヒールのあるパンプスを履いた私が見下ろす彼女たちは、どんなに化粧と洋服で着飾って華やかに見せたとしても




内面が滲み出ている





「自分達が相手にされないからと近くにいる女性に嫌がらせをするのはどうかしらね」



そう言いながら1歩近付く



それに合わせ彼女たちも後ずさる





「綺麗にしてあげようと思っただけよ」




今まで黙っていたもう1人が口を開く




長く伸ばした髪をゆるく巻いて後ろで纏めてある


ふんわりと可愛らしい...髪




内面は醜く汚い





「へぇ、綺麗にしてくれるの?」



また1歩彼女たちに近付く



すぐ後にロッカーがある彼女たちは下がらない




私のロッカーにもしたように洗剤がかけられている




「器物損壊罪って知ってる?」



暗に上に報告上げるぞと言いながら、洗剤をかけられただけじゃない痛々しいロッカーを見る




そして青ざめた彼女たちとの距離をもう1歩詰める






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