ヒトツバタゴ
1ヶ月後の大学の入学式で3人バッタリ会った時は「また?」なんて言って笑い合った
有名な大学ではあったけど、地元から遠く離れたこの地でまた3人笑って過ごせるなんて楽しくて仕方がない
同時にやっぱりさつきのことが友達としてではなく恋人として欲しいと自覚した
ただ告白したところで俺のことを友人と信頼しきっているさつきには「何冗談言ってるの?」と流されて終わることが目に見えるので、さつきが俺の存在に気付き男として俺に惚れるまでは俺の想いは口にしないと心に決める
案の定、俺の気持ちなんて知る由もないさつきは別の男と付き合っては別れを繰り返した
さつきが手に入らないもどかしさに手当り次第に好きでもない女と寝たりもしたけど、虚しさしか残らない
3年になって暫く経ったある日、また振られたと言うさつきを慰めるために大学近くの居酒屋で3人で飲み、酔いつぶれたさつきを一人暮らしのマンションまで大也と送っていった
玄関からキッチンを抜け部屋に入ると目に飛び込んできたのは、小さな女の子がハマる美少女戦士もののポスターやグッズの数々