キミと秘密の交換恋日記
もう、どっかに行ってこのクラスの人と仲良くなってきてよ。どっかのグループにでもいれてもらってきてよ

アナタがどっかに行った後、この紙切れに私の言いたいこと書いときますから気にならないでよ。

そんな思いが入り混じって、気が付けばわたしは隣の彼を睨みつけていた。

自分の居場所を取られたような気分で居心地の悪い。

やっぱり、わたしは変わることなんてできないんだ。

バスの中でふわふわとした気持ちを抱いていた過去のわたしに謝罪したい気持ちになってしまう。

わたしがいつもは終わりの号令をかけるのだが今はそれどころではない。

隣の彼の存在で喉がカラカラになり、号令をかける余裕すらない状態なんだ。

もっと言えば、今にも貧血でも起こして倒れてしまいそう。

「大丈夫?」

隣の席に座る彼がわたしを心配してくれる。

大丈夫です。アナタがわたしに声をかけてくれさえしなければ大丈夫じゃないけど大丈夫です。

ここでわたしが倒れてしまえば、目立ってしまう。

そんな思いだけでわたしは多分、真っ青な顔をしながらただ教室にいるのだ。

始めの号令をを担当している和馬くんがわたしを気遣って号令をかけてくれる。
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