キミと秘密の交換恋日記
時田先生の言葉でわたしはゆっくりとカーテンの外へと出た。

「まだ教室に戻りたくない?」

わたしにそう聞いてきてくれる時田先生は完璧な笑顔でわたしにそう言ってくれる。

わたしは何も言わずにただうなずいた。

「そっか。それなら少しワタシとお話ししましょう?多分、気持ちが晴れると思うわよ。」

そう言って、時田先生は保健室にある椅子を引いてわたしを座らせてくれる。

「四十川君とだったら愛美ちゃんも仲良くなれるんじゃないかしら?なんだかいい子そうだったし。あんなにいい子他にいないと思うけど」

そう言いながら笑っている時田先生がただ俯いているわたしに温かい緑茶を出してくれた。

「む、無理ですよ・・・・・。だって、相手は転校生ですよ?わたし、あまり目立ちたくないのに・・・彼と仲良くしたら、」

震える声で時田先生にそう言うと、時田先生は笑ってわたしの悩みを聞いてくれた。

「でも、四十川君は愛美ちゃんと仲良くしたいみたいよ?愛美ちゃんを最初の友達にしたいみたい。」

――時田先生ごめんなさい。わたし、四十川くんとなんて仲良くできる自信ありません。だって、あんなに眩しく笑う人ですよ?彼に紙で想いを伝えようとしても手が震えて書けなかったんです。

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