空の色をおしえて
わたしはこれからもずっと、隼人君を傷つけるだけの存在なのかもしれない。
本当は秋人と同じくらい、とても大切な人なのに。
なんて残酷で、ずるいんだろう。
家に帰って自分の部屋へと直行し、シャワーも浴びずにベッドに倒れこむ。
母さんが扉の前で何か言ったかのように思えたけど、聞こえないふりをした。
脱ぎ捨てられたパーカーで耳を塞ぐ。
還りたい、還りたい……
目を閉じると眠気と共に、またあの輝いていた時間へと回帰する。