空の色をおしえて


そうして何もかもをうやむやにしたまま、文化祭は終了した。

わたしはクラスの片付けを手伝って、急いで部の展示会場へと向かった。



「遅れてすみません!」


教室内の片付けは、わたしが駆けつけた時にはもう半分ほど終わってしまっているようだった。


「大丈夫よ。鈴原さん朝から宣伝頑張ってたから疲れたでしょ?」

「いえ、平気です。運ぶの手伝いますね」


顧問の先生と一緒に絵と飾りつけを美術室に運びいれる。



ふと自分のコーナーを片付けようとして、水彩画が1枚無くなっていることに気づいた。



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