空の色をおしえて



ブブブ…… ブブブ……



突然、机の上に置いた携帯電話のバイブが着信を知らせた。

緊張の糸を張り詰めていたわたしは、驚いた拍子に持っていたペンを落としてしまった。



びっくりした……


『着信 菅波隼人』




こんな時間に電話してくるなんてめずらしい。
直感的に嫌な予感が頭を過ったが、思い当たることなど特にない。

落としたペンを拾いながらその電話に出た。


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