空の色をおしえて
壁に飾られた紫陽花の絵を見た。
文化祭で1枚だけ売れたわたしの絵。
秋人がいなくなってから、秋人の部屋から見つかったわたしの絵。
机の引き出しに大事そうにしまわれたそれは、予期せぬ愛の告白のような衝撃をわたしに与えた。
紫陽花の花言葉が、『辛抱強い愛情』あるいは『高慢』であることを、秋人は知っていたのだろうか。
その言葉通りわたしは自分勝手な愛を辛抱強い愛と勘違いして、高慢な態度であなたを受け入れたのだ。