空の色をおしえて
ここが現実。
もうわたしの側には、秋人も、隼人君もいない。
輝いていたあの頃のわたしもいない。
ベッドから手を伸ばし、カーテンの裾をめくる。
窓にうつる凄惨な自分の姿に、かつての面影を見つけることは出来そうになかった。
母さんが言っていたように、確かに少し痩せたのかもしれない。
自分の骨ばった手首をさわって、ぼんやり思った。
張りのないカサカサした皮膚。
生気のない虚ろな目。
死んだように生きるのは、思っていたより難しいみたいだ。