空の色をおしえて














「美咲!!」




水面も分からないほどの暗闇から突然現れた何かに、わたしは強い力で引っぱられた。


「隼人……君。美咲、なんて言うから……秋人かと思った」


胸まで海の水に浸かった隼人君は、しっかりとわたしを抱きとめ、息が苦しいほどだった。


「駄目だよ、戻ろう」





「なんでここが……分かったの」




ここはわたしと秋人だけしか知らないはずの、秘密の場所。



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