空の色をおしえて

失うことを恐れては駄目。
今のわたしに出来る唯一の罪滅ぼしは、傷付いた隼人君を解放することだけだ。


決心が鈍る前に、この思いをちゃんと隼人君に言わなくてはいけない。

皮肉にも、それを心に決めた時に限って、彼は職場のカフェに現れなかった。



明日は絶対に話そう。

大丈夫、きっと言える。
 


部屋に戻りベッドに横になっても、今夜はなかなか眠りにつくことが出来なかった。

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