空の色をおしえて


粉々に散った白い破片を、ほうきで真ん中に集めた。


砕け散ったのは、戻せないわたしの心なのか、それとも隼人君の切なすぎるほど透き通った想いなのか。


何だか目を背けたいような気持ちになり、一瞬手を止める。




今更どうにもならないことだらけだ。


ため息をつきながら、砕けた欠片をガシャガシャ音をたてて塵取りへと放り込んだ。


< 38 / 315 >

この作品をシェア

pagetop