空の色をおしえて
「う~ん…………。あ、美咲じゃん、久しぶり」
「なんでここにいるの?てゆうかなんの用?」
出来る限りの冷静を装って、淡々と返す。
「久しぶりなのに冷たいやつだなー。美咲に会うために待っててやったんだぜ」
ぼっ、と火がついたみたいに顔が熱く赤くなるのが鏡を見ていなくても分かった。
信じられない……
そういうことをさらっと人前で言える神経……少しもかわってない。
はっ、ちょっと待って、みんな見てるし!!
目立つの嫌いなのにー!!
よくしゃべる綾乃ですら、キラキラした目で一部始終を大人しく見守っていた。