空の色をおしえて


ごめんね。
隼人君が悪いんじゃない。
あの日を境に描けなくなった、わたしのせい。


そんなわたしを気遣って一生懸命な彼の想いが、月日を重ねるたびに辛くなる。



半身を失った彼のほうが、永遠に癒えることのない傷を残しているはずなのに。





いつだって彼は、その傷を隠して微笑む。


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