ホタル


ひどく恥ずかしくなった私は、とりあえず前を腕で隠した。




それを見て気づいたのか、一縷くんも赤くなる。



「…ごめんね…見ちゃった…」


「いや、大丈夫です…」



2人とも顔を背ける。





ふと、





「一縷くん、全然濡れてないね。」






「……カサ、ちゃんと差してたから。」







「……そっか…」





違和感を覚えながらも「絶対おかしい」と言うもう一人の自分を納得させる。













カサ、持ってないよね。





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