ホタル


何かに包まれた感覚があって、一瞬身を強ばらせる。

でも、それがすぐに一縷くんだと分かって、身体が火を吹いたように急激に熱くなる。


「ちょ、ちょっと一縷くん!!」


「なーに?」


「分かってるくせに…!!」


「何のことかな?…ふふっ」



何気に性格悪いよね、一縷くん…
私が恥ずかしがってるの絶対分かっててやってるな、これ…




それでも、少し低い体温に包まれているのは、とても気持ちいい。


一縷くんは見た目は細いけど、意外と体の芯はしっかりしてて、ごつごつしてたりするから、やっぱり男の子なんだなーと実感する。



(仕返し、してもいい…よね?)



< 28 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop