ホタル
何かに包まれた感覚があって、一瞬身を強ばらせる。
でも、それがすぐに一縷くんだと分かって、身体が火を吹いたように急激に熱くなる。
「ちょ、ちょっと一縷くん!!」
「なーに?」
「分かってるくせに…!!」
「何のことかな?…ふふっ」
何気に性格悪いよね、一縷くん…
私が恥ずかしがってるの絶対分かっててやってるな、これ…
それでも、少し低い体温に包まれているのは、とても気持ちいい。
一縷くんは見た目は細いけど、意外と体の芯はしっかりしてて、ごつごつしてたりするから、やっぱり男の子なんだなーと実感する。
(仕返し、してもいい…よね?)