【完】恋のおまじないNo.2
「なに、俺がゆめちゃん落とすの怖いん?」




「違っ…」




「あの子、異常に無防備やもんな~。今日かて迷うことなく自分の部屋入れてくれたわ。チューのひとつでもしとくんやったな…うわぁっ!」




気が付くと手が出ていた。




それでも新羽の方が動きが格段に速くて、アッサリよけられる。




「ハッキリ言って、俺強いから。まともにやり合おうとか思うなよ?」




だろうな、今の動きで全てを悟った。




多分コイツが本気になったら、俺なんてすぐ倒されるだろうな。




「お前が強いとか関係ねーから。ゆめに手ぇ出すつもりなら、俺が許さない」




「はぁ?姫を守るナイト気取り?彼氏でもないならそんなん見苦しいで」




痛いとこ突いてくるヤツだよな。




「別に…そういう比喩表現、意味わかんねぇんだけど」




「はぐらかすなや。ゆめちゃんのこと好きなんやろ?バレバレや」




「そうじゃねーの。なんで俺が…ゆめを好きなんだよ…」



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