【完】恋のおまじないNo.2
「カズマは学校では無視してるかもしれないけど、家の近所ではゆめちゃんちに行くの目撃されてるんだよ。

あたしも昨日はゆめちゃんがカズマのことを好きなんだと思ってた…だけど、そうじゃないよね?」



何も言えなくなってしまう。



ただ、黙りこむことしかできなくて…。



「カズマはゆめちゃんのなに?優しいだけの幼なじみ?構ってもらって、もしそれが優越感だけなら早く解放してあげてよ」



そんな…優越感ってなに?



あたしはただ、カズマと友達なだけなのに。



それでもカズマはそうじゃないってこと…周りも気付いてるってことだよね。



あたしが告白されたことがバレたのかな…。



「そんなに気にしなくて大丈夫だよ…カズマはあたしのことなんて」



「そうやって、昨日もはぐらかしたよね。人の恋を応援することで精いっぱい?ゆめちゃんのせいで、カズマは前に進めないんだよ。わかってる?」



そうなの…?



あたしが、中途半端な気持ちでカズマと話すからいけない。



そういう、ことだよね。



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