【完】恋のおまじないNo.2
「もう答えは見えてる。カズマを解放してやらなあかんのは、お前らちゃうんか」



リサちゃんは、悔しそうに歯を食いしばっている。




「…………」




「ゆめちゃんに非はないで。カズマの魅力が足りんだけやん」




「そんなことない!ゆめちゃんは…ズルいよ。カズマの気持ちを独り占めして、それで気付かないフリするなんて」



独り占めしてるなんて思ってない、それに気付かないフリをしてるわけでもない。



リサちゃんが、他の女の子たちの気持ちを代弁してるってことなんだよね。



あたしのカズマに対する態度はそう思われても仕方がないってことなの?



戸惑っていると、新羽くんがリサちゃんを宥めるように優しい口調で話し始める。



…けど、その内容はリサちゃんを煽るものだった。



「ほな、カズマの気持ちに応えたらええんか?しゃーないな、ゆめちゃんカズマとお試しで付き合ってみよか」



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