【完】恋のおまじないNo.2
「小さい頃はさ、普通に繋いでたよな」



「そうだけどっ。今は…もう小学生じゃないよ」



ゆめをチラリと見ると想像以上に動揺しているのか、俺の方を見ようともしない。



ずっと突っぱねてきた。



いつの頃からか、ゆめに少しだけ冷たい態度をとるのが普通になっていた。



それで、俺を好きになるとか無理な話だよな。



例の雑誌に載っていたことも、あながちウソではないのかも。



俺とゆめのネットワークは、目に見えないけど…好意的に接していればゆめの俺に対する反応だって、いつかは変わると信じて。



想いは、きっと繋がる…。



「まーな。俺さ、ずっと…ゆめとこうやって一緒に帰りたかった」




「うん…それは、あたしもだよ」



これまで、どうして実現できなかったのか。



友達として帰るぐらい、普通だよな。



俺が変に意識して全てを壊していた。



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