【完】恋のおまじないNo.2
「明日から、一緒に学校行こうな」



「うーん…」



迷ってる?



困らせてるなら、この提案は却下だ。



「無理にとは言わねーよ。ゆめが、いいと思ったとき俺に教えて」



「うん…」



少し安心したのか、俺の方をチラッと見るのが横目に見えた。



「今日…学校で何があったかわかんねぇけど…何か困ってることがあれば俺に言って」



「うん…大丈夫だよ」



大丈夫…か。



いつものゆめなら、何もなければ笑顔で否定するはず。



けど今はなんだか元気がない。



「ん…やっぱ、話せよな。時間かかってもいいし、ゆっくり聞くから」



「ありがとう。へへっ。珍しいね、カズマがこんなに優しいの」



やっと、笑った…。



やっぱゆめには、笑顔が似合う。



それに優しいのには、大きな理由がある。



それは…ゆめのことが、好きだから。



さっき教室でも言ったし、また言うと負担になるからここでは言わねーけどな。



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