【完】恋のおまじないＮｏ．２

「今まで…自分の気持ちを素直に出すのが恥ずかしくてさ」



「そう…なの？」



「悪態ついてる方が、楽だった」



「そういうもの…？」



いつも素直なゆめからしたら、意味わかんねーよな。



「そ。口数少ないから、余計悪い面しか浮き彫りにならないよな」



「そこまでじゃないよ？何考えてるんだろうって思うことはあったけど」



「だろーな。けどさ、これからは…色んなことに向き合ってくつもり。新羽に取られるぐらいなら、俺が守るから…」



言ってて、顔が熱い。



俺何言ってんだろう。



「カズマ…本当にいいの？あたしを守るなんて…みんなにも言ってたよね」



「もちろん。ゆめは…嫌？」



「嫌…ではないけど…」



なんだか歯切れの悪い言い方だよな。



それでも、ゆめの横顔が照れ顔に見えるのは…錯覚なのか。