【完】恋のおまじないNo.2
「けど?」



「カズマが…あたしのせいで悪く言われるのが嫌なの。おまじないのこととか…」




「おまじない?」



「いつまでそんな子供じみたこと…やってるの?って、言う人もいるし…そんなあたしを庇ったら、カズマまで…」




「ばーか。そんなの、ずっとそうじゃん」




「…え?」



少し思いつめたような表情をしていたゆめが、やっと顔をあげた。



「中学のときも、女子によく聞かれた。どうしてゆめを構うのかって」



「そう…だよね。言われてないわけないよね…」



また俯くから、ゆめを俺の方に向かせるためにそっと手に触れた。



ビクッとすると同時に、俺と繋げないよう手をグーの形にしてしまった。



それは非常に残念だけど、いきなり手を繋いで嫌がられるのも困りもの。



仕方なく、行き場のない片手をポケットに入れる。



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