【完】恋のおまじないNo.2
「あ…これって。カズマも興味あるの?」



渡されたのは、図書館で借りたおまじないや夢占いの本。



「ないけど…なにか力になれるならって思って、借りてきた」



「本当に!?すごいよカズマ!ありがとう!」



まさかカズマがこんなことしてくれるなんて思ってなかった。



「俺は少しも読んでないけどな。桃ちゃんのこと、行き詰まってんじゃねーの?ボロボロの本使うのもいいけど、占いだって更新されるだろ。それ読んで勉強しろよな」



あたしのために…そして、桃ちゃんのために。



「カズマって、本当に優しいよね。ありがとう、これ使わせてもらうね」



「おー…」



カバンのファスナーを閉めながら、照れくさそうに俯く。



カズマのことが、少しずつ見えてくる。



前は避けられてると思ってたけど、そうじゃなかった。



それがこんなに嬉しいことなんて、知らなかった…。



「あたしたちって、友達以上恋人未満ってやつかな」



「は?」



完全に呆れた顔でカズマが顔を上げる。



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