【完】恋のおまじないNo.2
「新羽くんに言われたの…あたしの恋心は、まだ卵だって」



「卵?」



新羽くんの名前がでてきたからから、カズマの顔が少しだけ不機嫌になった。



「そう。本当は、カズマと両思いだって…言われた。あたしがまだ自覚してないだけで…」



わああ、言ってて恥ずかしい。



カズマはジッとあたしを見ている。



「あのね…保健室で、新羽くんとキスのマネをしたのにはわけがあって。ドキドキしないっていう証明をされたっていうか」



「はぁ?バカげてるな。それであんな真似事できんのか」



「そうじゃないの!新羽くんとは近づいても全くドキドキしないの。だけど、カズマは違うよ…」



一瞬、カズマの眉がピクっと動いた。



まだ怒ってる?



それとも…。



「カズマにだけだよ…こんな気持ちになるの」



「ふん…」



話を聞く気もないのか、クルリと反対を向いてしまった。



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