【完】恋のおまじないNo.2
「カズマはいつだって優しいよ。独占欲とか…そんな言葉だけでは片付けられないよね」



新羽くんはカズマを煽ることばかり言うから、ムキになるんだよね。



あたしだけしか知らないカズマの顔がいっぱいある。



そうでしょ、カズマ…。



「…抱きしめていい?」



「抱き…ええっ!?」



間髪入れずカズマがあたしを腕の中に閉じ込める。



「くっ…くるしい…」



「あー、やんなるな…新羽の言うとおりだ。俺ん中、独占欲しかない」




「カズマ!?」




「待つって言ったのに待てないし、今だってこんな…」



「カズマ、あったかいからいいよ!」



少しドキッとしたけど、カズマがあたたかくてとっても居心地がいい。



「ハハ、それはどーも。いつでも抱きついてこいよ」



いつでもってー…。



「焦ってもダメなのにな。こんなんじゃ、ゆめに伝わらないってわかってる…頭冷やすから、先に帰るな」



そうなのっ!?



< 205 / 282 >

この作品をシェア

pagetop