【完】恋のおまじないNo.2
朝になって、家を出る頃に玄関にカズマが立っていた。




「おはよ!ずっとそこにいたの!?」




「ずっと、じゃねーけど…」




「わあっ、手が冷えてるよ」



思わずカズマの手に触れると、氷のように冷たくなっていた。



「ゆめは、あったかいな。今日はゆめがあたためて」



わあっ、カズマじゃないみたい!



いつものカズマなら、気安く触んなとかって手を振り払いそうなのに。



ぎゅっと手を握り、あたしの手から体温を奪っていく。



「ぬくぬくだな」



「でしょ。家を出るまでずっと、ヒーターの前にいるから」



「なるほどな」
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