【完】恋のおまじないNo.2
でもきっとそうじゃない。



そういう理由をつけて……ゆめにフられるのが怖かった。



あいつ、俺なんて興味なさそーだもんな。



風邪のときのお世話役、ちょっとうるさい隣人ぐらいにしか思ってないはず。



真っ向勝負する自信がなかったから。



「いまさらだけど友達のラインから、なんとかして這い上がりたい。もうあいつの答えは見えてるんだけどさ……諦めきれねーの。嫌がってるはずなのに、あんなことして…カッコ悪いだろ」



「…………」



「小さい頃からあいつしか見てこなかった。けど、愛情表現が稚拙すぎて……このザマ」



「……ばかだなぁ」



腕の力が緩むと、リサが俺から手を離した。



「カズマ、ゆめちゃんのことわかってない。嫌だったら、普通振り払うでしょ。あれはどー見ても……」



「ダメなんだよ……きっと、他の誰かでもあいつ同じ反応だって。俺じゃなきゃ……ってのがない」



「要は、誰でもいいと」



「いや、そーいうことじゃねぇの」



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