【完】恋のおまじないNo.2
「そうやけど。長い休みには、こっちに来るようにする。真っ先にゆめちゃんに会いに来ようかな」



「えー、桃ちゃんじゃなくて?」



「俺の恩人やん。それと、カズマとのことも気になるし。またいつでも報告してや」



「カズマ!?そっ……そうだねぇ……」



報告するようなこと、できるかなぁ。



「なんやその顔。カズマじゃあかんかー。ほなやっぱり俺の出番やな。真面目な話、今からするから……ちょっと耳貸して」



真面目な話?



キョトンとしていると、新羽くんがあたしの耳に顔を近付ける。



「……え?」



コソッと小さな声で告げた後、ポンと背中を叩かれた。



「頑張りや、次に会う時今の状態やったら俺も本気だすからな」



えー……と。



「ええっ!?冗談……だよね」



「失礼なやつやな。真面目な話やん。ほんま、またそのうちゆっくり会おーな」



……って、ええー……。



新羽くんにはまた会いたいけど……会うのがちょっと怖い!



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