【完】恋のおまじないNo.2
紫藤くんのクラスに行き、男の子と話しているところを呼び出した。



桃ちゃんを見て、かなり焦っている。



これは……自覚、あり!?



「紫藤くんっ、ちょっといいかな」



桃ちゃんはきっとなにも言えないから、代わりにあたしが。



「あのさっ……気ぃ悪くしないでもらいたいんだけど……」



「そんなの悪いに決まってるよ!桃ちゃんの気持ち考えて欲しいの。他の女の子に先に連絡するなんて……」



「ごめんっ。先に根回ししたくて。けど、こんなの……ずるいよな」



突然紫藤くんが謝ってきた。



根回し?



「ずるいっていうか……」



「新羽がさ、歓迎会の担当を俺に譲るって」



え?



そういえば、紫藤くんはメンバーじゃなかったっけ。



昨日カズマが確かそう言ってたかも。



「けどさ、ひとりでやっても……って思ってさ。せめて桃ちゃんがいればやる気もでるし……それで、女友達に桃ちゃんと代わってくれないかって頼んだんだ。勝手なことしてほんとにごめん!!」



そ……そうなんだ!?



あたしがびっくりするのと同時に、桃ちゃんが叫んだ。




「きゃーっ」



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