【完】恋のおまじないNo.2
顔をあげると、それはカズマ。



「見た!?すごかったよね、紫藤くん決まったね」



てっきり、一緒に喜んでくれるかと思ったのに。



「そろそろ授業始まるから、出てけよ」



え……?



「あ……そ、そうだね」



なんか、あたしたちだけはしゃいでカズマの機嫌を損ねちゃった?



すっごい怖い顔してる……。



カズマのクラスにもう新羽くんはいなかった。



まさか。



さっきのこと、新羽くんがカズマに話したのかな。



それなら、不機嫌なのもわかる。



「ねぇ、カズマ……」



「授業始まるぞ」



これは、拒絶だ。



どうしてなの?



……ハッ。



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