【完】恋のおまじないNo.2
「これ、カズマにって預かった。お前のだって?なんかこーいうの持つって意外だな」



うわ。



「なんでだよ……」



クラスのやつの手には、俺がゆめにあげたお守り……さっき新羽が持っていたことに気付いた物が握られていた。



あいつ…俺に戻すってことか?



なんの宣戦布告だよ。



「おい、新羽って帰ったのか」



「職員室に用事があるとか言ってたけどな……おいっカズマ、どこ行くんだよ」



俺はそのまま教室を飛び出した。



新羽のやつ、なにを考えてる?



職員室に行くと、ちょうど新羽が出てきたところだった。



「新羽、これ……どーいうつもりだよ」



お守りを突き出しながら詰め寄る。



「どうって?ゆめちゃんにもらったんや。願いが叶ったから、次はカズマに譲るわ。お下がりでごめんなぁ」



「……ふざけんな」



「ふざけてへん。それ、マジで夢叶うねん。ゆめちゃんとええ仲になりたいんやろ?頑張りやー」




こいつが言うと、なにに対してもカチンとくるな。



「随分上からだな。お前になにがわかんだよ」



「なにってー……」



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