【完】恋のおまじないNo.2
「ゆめ~、カズマくん来たわよ」



リビングからお母さんの声が聞こえてきた。



「カズマ!おかえりなさーい」



玄関に走って行こうとすると、もう部屋の前にカズマが立っていた。



「わぁっ、いつからいたの?」



「たった今。ゆめ、あけましておめでとう」



えっ!ここで、まさかの新年の挨拶!?



「あけましておめでとう。え…と、今年もよろしくね?」



なんだか気恥しい。



無愛想極まりないはずのカズマが、優しく微笑んでいる。



どっ、どうしたの!?



お正月の間になにかあった?



「太ったな」



「…ええええーっ!?」



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