【完】恋のおまじないNo.2
「毎日電話してただけ…遊びには行ってないよ」



「電話してるんだね。もう付き合ってるみたいなものだよ」



「ううん、そんな…まだだよ。会うと緊張して、うまく話せないんだぁ。こんなあたし、紫藤くんも嫌じゃないかな」



「そんなネガティブにならなくて大丈夫だよ~」



紫藤くんは心配ないと思うけどな。



桃ちゃんのこと、きっと大切に思ってるはず。



「うんー…あたしもリサちゃんみたいに活発な性格ならよかった」



「ええっ、そんなことないよ!桃ちゃんのいいところを紫藤くんは好きなんだと思うよ?」



「好きなんて!そうなのかなぁ…あたしが男の子なら、あたしみたいな女の子とは付き合いたくないよ」



ど、どうしちゃったの!?



なんか桃ちゃんが、超ネガティブになってる。



少なくとも、冬休み前は恋愛に対して前向きだったよね?



紫藤くんのペースに動揺はしてるものの、ここまでじゃなかった気がする。



一体なにがあったの?



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