【完】恋のおまじないNo.2
「ほんまゴメンなぁ。昨日帰ってから桃の家族に色々良くしてもろてな。なんか落ち着いた。俺、今ちょっと人間不信やねん…」



ええっ。



今度はしおらしい顔でそんなことを言う。



新羽くん、なにか深い事情がありそうだね。



「そうだ。宇佐美さんにお願いしてみる?この学校で超有名な占い師なんだよ」



ええっ、桃ちゃん!?



「たまに占いもするけど、主におまじない専門で…。それに有名なんて、そんな」



うっわ。



新羽くんのあの目…。



疑わしそうにあたしを見てる。



何を言われるんだろう、怖いよーっ。



「おまじないって、神頼みみたいなもん?俺、結構そういうの信じるで。頑張ってるやつを神様が見捨てるわけないもんな」



か、神様…。



うん、だけど同じノリなのかも。



信じるってことは、おまじないにも好意的ってことだよね。



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