【完】恋のおまじないNo.2
「それさえも覚えてないフリか!なんでこんなんと同じクラスやねん。最悪や」



「ゆめ、変な気起こすなよ」



「無視か!!」



騒いでいる新羽くんを横目に、カズマがあたしに話しかけてくる。



「どういう意味?」



「さっきコイツと約束してなかった?おまじない教えるとか、やめとけ」



うわぁ、見抜かれてる!



「でも困ってるみたいだし…」



「余計なことに首突っ込むなよ。お前がやるべきことは、コイツにおまじないを教えることじゃないだろ?」



そう言って、桃ちゃんの方をチラリと見る。



そうなんだけど。



「なんだか、新羽くん困ってそうだから…」



「少しは出し惜しみしろよ。全体的に効果なくなるぞ?」



「ええっ、そうかな!?」



「たりめーじゃん。だからちょっと前のお前、絶不調だったんだろ」



うそっ、そうなの!?



カズマなら、色んな勉強してるし…本当にそうなのかも。



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