【完】恋のおまじないNo.2
や、やばくない!?



ここはあたしが…。



「き、聞いて。あたし、恋のおまじない専門なのね。で…新羽くんに好きな子がいたら全力で応援するよ」




「なんで今その話なんだよ」



微かにカズマの舌打ちが聞こえた気がする。



それは、ふたりか険悪な雰囲気だからだよっ!



「えー、マジで~?なんや面白そうやな。好きな子はいっぱいおんねん。ミカちゃんやろ、さとみやろ、遥に桜、前の学校の子に惜しまれつつの転校やったからな」



「そんなにっ!?」



「あー、だけどその中に本命はいーへんねん。めっちゃ好きな子おってんけどなぁ、彼氏できてもーて失恋や。俺めっちゃかわいそうやろ」



「そ…そうなんだ…」



「ゆめ、こんなやつ相手にするなよ」



カズマがあたしの手を取り歩き出す。



ええっ!?



そっち、教室と反対方向だよ!



< 79 / 282 >

この作品をシェア

pagetop