【完】恋のおまじないNo.2
リサを残して行こうとすると、腕を急に引っ張られた。



びっくりするぐらい強い力で引き寄せられる。



ちょっと乱暴な言い方だったし殴られる?



さすがに言いすぎたかも。



フッと油断した隙に、リサの顔がグッと近づいた。



切なく揺れる瞳に…ただならぬ空気を感じ取る。



「好きなんだもん…カズマが好き。ずっと、好きなの」



え…。



なにかの冗談だろ。



いまいち信じられず、ポカンとしてしまう。



リサが目を閉じたと同時に、俺の肩を掴む手に軽く力が入るのがわかった。



ぼーっとしていたから、完全に受け身になっていたけど慌てて体勢を整えた。



危ねー…。



リサにキスされるところだった。



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