明日、君を好きになる
ーーー実はね、エリ

これは、君には生涯秘密にするつもりだが、あまりの切なさに、つい向かってしまった2度目のあのイタリアンレストラン。

前回、俺が書いたメッセージに添えてあった、ブルーインクのメッセージを見た時、俺は不覚にも泣いてしまったんだ。

断じて誤解のないように言うが、号泣とは言わないぞ。

ただ、若い女性店員が、おののくくらいに…とだけ証しておこう。

最も、このことは生涯君には知られないのだから、ここで秘密にすることでもないだろうが。




…その後、君と再会して、互いの想いが通じ合い、晴れて恋人となった今も消え失せないこの狂おしい程の情愛。

穏やかな日常に散りばめられた、小さな幸せと癒される毎日。

このままずっと先の未来まで、日を重ねるごとに、強く深く連なっていく想い。

例えばもし、記憶を失って、また同じ日を繰り返したとしても、俺は断言できる。



一昨日より、昨日。


昨日より、今日。


今日より、明日。


やっぱり俺は、君を好きになる。



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