明日、君を好きになる
『落ち着いてなんていられないよ。公務員だよ!公務員!』
『もしかして、江梨子、何かやらかした?公金に手を出した…とか?』
『ちょっと、江梨子に限ってそれは無いでしょう?』
『じゃ、虐め?嫌な上司やお局に虐められて…ねぇ、そうなの??』
好き勝手に妄想を始める友人二人を前に、残り少なかった目の前のビールを飲み干すと、近くの店員に『すみません、カシスオレンジ一つ』と注文してから、二人に向き直る。
『あのね、公金に手を出したわけでも、上司や職員の虐めに、あったわけでもないよ。職場は至って良い人ばかりで、恵まれてた方だし』
『じゃあ、何で辞めちゃったのよ?』
『そうそう、このご時世、揺るぎない安定の職を手放すなんて、どんな理由があるの?』
『う~ん、理由か…』
やっぱり、コレって、聞かれるよね。
この質問に答えるのは、私的には、すごく難しい。
少し考えてから、結局、正直に話すしかないなと開き直って、
『なんとなく、違うかな?って…』
と答えた。
一瞬、目の前の二人は唖然として、言葉を失ってしまう。
最初に口を開いたのは、大学を卒業後、当時付き合っていた彼と、早々に結婚した朋美。
『何よソレ?漠然としすぎて、よくわからないんですけど?』
『だよね…本当のこと言うと、自分でもよくわからないの。何ていうか、特別子供の時から、なりたかったわけでもなかったし、気付いたら”公務員”やってた…的な』
『…それ目指してる人が聞いたら、泣くわね』
朋美に、心底呆れたという顔をされる。
『もしかして、江梨子、何かやらかした?公金に手を出した…とか?』
『ちょっと、江梨子に限ってそれは無いでしょう?』
『じゃ、虐め?嫌な上司やお局に虐められて…ねぇ、そうなの??』
好き勝手に妄想を始める友人二人を前に、残り少なかった目の前のビールを飲み干すと、近くの店員に『すみません、カシスオレンジ一つ』と注文してから、二人に向き直る。
『あのね、公金に手を出したわけでも、上司や職員の虐めに、あったわけでもないよ。職場は至って良い人ばかりで、恵まれてた方だし』
『じゃあ、何で辞めちゃったのよ?』
『そうそう、このご時世、揺るぎない安定の職を手放すなんて、どんな理由があるの?』
『う~ん、理由か…』
やっぱり、コレって、聞かれるよね。
この質問に答えるのは、私的には、すごく難しい。
少し考えてから、結局、正直に話すしかないなと開き直って、
『なんとなく、違うかな?って…』
と答えた。
一瞬、目の前の二人は唖然として、言葉を失ってしまう。
最初に口を開いたのは、大学を卒業後、当時付き合っていた彼と、早々に結婚した朋美。
『何よソレ?漠然としすぎて、よくわからないんですけど?』
『だよね…本当のこと言うと、自分でもよくわからないの。何ていうか、特別子供の時から、なりたかったわけでもなかったし、気付いたら”公務員”やってた…的な』
『…それ目指してる人が聞いたら、泣くわね』
朋美に、心底呆れたという顔をされる。