キミに捧げる愛の言葉
「桜田はバスケ経験があるのか?」
突然私の方へと向きなおる監督に内心は戸惑っている。
「……えっ!?いや…その。
中学の時にバスケ部のマネージャーをしてまして…。」
「へぇー!
どこの中学なの?強かった?」
強かった?……か。
「……どうでしょうね。」
「えー!答えになってな「先輩はどこの中学でしたっけ。」
「おい!同じ中学だろ!水無月くんー?」
「そうでしたっけー?」
ははっと爽やかに笑う水無月くん。
……助けてくれた…のかな。
遠くで、体育館の扉が開く音が耳へと届く。
「あー!もしかしてこの子…」
茶色でカールされた髪がちょうど腰まで伸びている、可愛らしいというよりは綺麗が合う人。
「新しいマネージャーの子だよー。」
三上先輩が遅いと少し文句を言いながらも私のことを紹介し始める。
「きゃー!やったー!3年生のマネージャーはさぁ、受験勉強とかやらでもう来てないんだよね。
だから新マネージャー嬉しいー!」