素直になるのはキミにだけ
突然の変な質問に、三上センパイは笑顔のまま固まってしまった。



……これはこれで奇妙だ。とても。



「沙弥ちゃん…もしかしてさ、初恋すらまだだったり…?」

「恋って、なんなのかわからなくて……」



中学、高校と、周りにはそれなりに恋をしている女の子はいる。


例えば、茉夏とか。



両想い、片想い、恋人同士……カタチはそれぞれ違うけど、どれもみんな恋。



恋をしている女の子は、どんどんきれいになっていって……



_その子たちを見ていると、まるで自分が別世界にいるようだった。









あたしは、恋を知らない。









< 205 / 313 >

この作品をシェア

pagetop