素直になるのはキミにだけ
桜が散りそうだ。


もうそろそろ、新入生が入ってくる。




「冬馬~!茉夏特製♡愛のスポドリよ~ん!!」




茉夏が体育館の入り口から松原くんに向かって走って行った。


松原くんは、例のごとく嫌な顔。


……ここは相変わらずか。




変わったことと言えば……



「部活中に話しかけんなって言ってますよね?茉夏センパイ」



「冷たいな~冬馬。いっつも好きだぜ茉夏☆って言ってくれるのに~」

「話を盛るな」




この2人、夏から付き合い始めた。


きっかけは……知らない。



夏休みが終わるちょっと前に茉夏からカミングアウトされた。ただそれだけ。

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