素直になるのはキミにだけ
「もちろん、無理にとは言わないよ。ばあちゃんだって沙弥には沙弥の学校生活があるって言ってた。でも……」



「昼間、俺は仕事があって夜まで帰ってこれない。優は優羽の世話をしなきゃいけない。そうなると…手が回らないんだよ」



お兄ちゃんだって、言っていてつらいんだろう。


優ちゃんまで悲しそうな顔をする。



でも……




「ゆっくり、考えて。あたしたち2人でもおばあちゃんの世話はできなくもないから…」



「……うん」




確かに、2人いればできるだろう。


でも……それじゃあ、負担が大きすぎる。




「…ちょっと、買い物に行ってくる」



あたしは財布とスマホだけを持って家を出た。

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