素直になるのはキミにだけ
「……自販機」



勢いで体育館を出てみたのはいいものの、自販機はどこにあるんだろう。



「…とりあえず、こっちかな」



曲がり角を左に曲がった、その瞬間



ドンッ


「…っ!」

「わっ」



ちょうど向こうから来た人と正面からぶつかってしまった。



相手の伸長が高かったのもあって、あたしの体は完全にその人の腕の中……



「ごめんなさ…………い……」


抱きしめられてるような体制に、あたしは一瞬で離れた。



しかし、その人の服の胸のところに “ Midorigaoka Basketball ” という文字があるのを見て、あたしは目を見張った。

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