素直になるのはキミにだけ
「ひでえな、相変わらず」



川瀬くんはケラケラ笑ってから再びじーっとこっちを見る。



「…何?」

「いやあ、その東堂ってやつの写真とかないのかなーって思って」

「…………………ない」



……。



「今の間、怪しすぎるだろ!!」

「……写真見てどうするの」

「ん?見るだけだよ、見るだけ」



“ 見るだけ ” という言葉を信じ、あたしはスマホのフォルダーの中から東堂くんがバスケをしている写真を出した。



「ほー、これが東堂くんねえ……ってめっちゃかっこいいじゃねえか!!!」



川瀬くんは驚きのせいか、興奮せいか、大声を出して立ち上がった。



「ちょっと…」

「おい龍、どした」

「いやいや、ちょっとこれ見ろって!」


スマホ返して、という前にあたしのスマホは部員たちの間で回された。

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