素直になるのはキミにだけ

ヤキモチと不安

【蛍人side】

「…センパイ」

「…っ!!」



風呂上がり、茉夏センパイと一緒に帰ろうとしていた沙弥を呼び止めた。


…当然、沙弥は “ げっ ” て顔をした。



「茉夏センパイは冬馬と先に帰ってて」

「えっ、冬馬どこ!?」

「あそこ」

「あっ、ほんとだー!!とーうまー!!!」



茉夏センパイは冬馬のもとに走っていって抱き着き、手を繋いで帰って行った。


ちなみに、付き合ってからはずっとあんな感じ。


手を繋いで仲良く登下校。



俺だってやりたいよ。もちろん、沙弥と。でも……俺たちにはできない。

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