素直になるのはキミにだけ
「ん~……あと5分……」




「早くメイクしないと、時間になっちゃうよ?」



もともと素材が悪くないし、茉夏はメイクをしてもしなくても大して変わらない気がする。




「やば!!」




メイクという単語に反応し、寝ぼけ顔だった茉夏は一瞬で起き上がった。





「……切り替えはや」




その気合を部活でもみせてくれないかな。




鏡の前に走っていった茉夏を見送り、あたしはふと枕元のスマホに視線を送った。




「あ……」




そういえば、昨日秋本がうざくて電源切ったんだよね。

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